日本人女性との付き合いもマンネリ化し、ちょうど女性とも仕事以外で出会う事が少なくなった頃。友人と繁華街の居酒屋で飲んでいた僕は、若い頃のある経験を思い出したのです。
それは、更にさかのぼる事~年以上も前の話。当時未成年だったにもかかわらずBarに友人といた僕はU字カウンターの向かいの席に座っているオジサマに話しかけられたのでした。オジサマは会社の経営をしており奥様がイギリス人で、僕が息子に似ているとのこと。(僕はハーフ顔ではありませんし、写真も見せてもらいましたが似ていませんでした。)気に入られてしまった僕らは彼にこう言われました。
「おまえら外人の裸見た事あるか?」
友人含め僕も本やAVを除いてそんなもの見た事ありませんでしたので「無いです。」と答えました。すると彼は僕らの飲み代も支払い「行くよ。」と一言。Barから連れ出された僕らは行く先もわからないまま止めてあった国産高級セダンに乗せられたのです。(※飲酒運転はいけません。)
どこかのコインパーキングに止まった車を降り近くの雑居ビルへ。これまたどこかの階で止まったエレベーターを降りると薄暗いフロアが。L字のソファに並んで座る外国人女性。「イラッシャイマセ」。そうです。今でいうロシアンパブもしくはインターナショナルクラブへ連れていかれたのです。彼女達の国籍はロシア・ルーマニア・ドイツ他。今ではドイツの女性は珍しいですよね。オジサマに促されソファに腰をおろすとすぐに女性に挟まれました。日本人キャバクラですら経験の無かった10代の小僧が急にそんな状況に置かれるわけですから緊張しました。目の前ではオジサマが両腕を左右それぞれの女性の肩にかけ会話している。完全にテンパった僕はなんとか中学生レベルの英語を駆使して話しかけると、「ワタシニホンゴデハナシテルノニ、ナンデイングリッシュ?」と片言の日本語でからかわれたのでした。右にルーマニア、左にロシア。二人とも映画でしか見たことの無いような美女。年齢はそれぞれ確か20代前半と後半だったと思います。他にどんな話をしたか細かくは覚えていませんが、サッカー選手や体操選手のコマネチの話をした記憶があります。これは今思うとその手のお店に初めて通う人がするベタなネタで彼女達には退屈なものだったのですが。
慣れない環境ということも手伝いかなり酔いがまわったころ、オジサマが僕らの手に千円札を数枚握らせてきました。そして店内の音楽にかき消されない程度の声で耳元で言うのです。「今から女の子が踊るから目の前に来たらパンツにお金を入れろ」と。音楽と照明が変わりステージに目をやるとダンサーが上半身ハダカの状態でポールに絡みだしたのです。女性経験はあったものの何故か直視できずにいると今度はステージを降り僕らのテーブルへ。オジサマは慣れた様子でお金をパンツに。次にダンサーは僕にまたがり腰をフリフリ。硬直してしまった僕はタイミングを逃しお金を挟む事ができませんでした。そうこうしていると閉店の時間だったらしくオジサマがお会計。その間に両サイドのお姉さまからお名刺をいただき、ダンサーに渡しそびれたお金をチップとしてそれぞれに渡しました。その後オジサマの連絡先を知る事の無いまま別れフラフラ&フワフワの不思議な感覚のまま僕たちはそれぞれ帰路に着いたのでした。
翌朝二日酔いで目覚めると不思議な一夜を思い出し、お姉さまの名刺をしばらく眺めていました。まだ書き慣れていないカタカナの名前と電話番号。しかし連絡する勇気は無く一度も電話をかけることはありませんでした。
(※写真はイメージ。別の機会にロシアンパブへ行った際のものです。)
(時は戻り居酒屋)
そんな体験を思い出した僕は友人へ「これから外国人のお店で飲もう!」と思い切って誘いました。友人はそれほど乗り気ではありませんでしたが飲み代をこちらが持つことで合意。居酒屋を後にしました。この頃の自分は先述したように日本人女性に飽きていたということと平凡な生活に刺激が欲しかったのかもしれません。また10代の頃とは違い自信があったこともありリベンジに似たような気持ちも少なからずあったのかもしれません。
とはいうもののどうやってその類のお店へ行ったらいいかもわからず繁華街を歩いていると、キャッチに声をかけられました。「外国人のお店無いの?」ときくと、「フィリピン、タイ、中国、ロシアありますけど。」と言われたので迷わず「ロシアで」と返事しました。1時間半5,000円だったかと思います。キャッチが電話をし、そのままお店へと案内されました。
堂々としていようと心がけてはいたものの、いざお店の扉の前までくると緊張感が襲ってきました。友人とキャッチに悟られないように1つ深呼吸をし扉を入ると、やはり薄暗い店内の中に数人の女性の気配。この時ジロジロ見渡すことができず。そして聞こえてきたのは元気のない「イラッシャイマセ」。ボーイに席に案内されスグにタバコを咥えました。ボーイはライターを構え火をつけたあとにシステムの説明してくれました。少し冷静になって店内の様子を伺うと他のテーブルに客がただひとり。何だかヤバイお店に入ってしまったのではないかと少しばかり不安になりました。
友人はどうだったか知りませんが万が一ボッタクリの類いだったら意地でも払わない!最悪は暴れてやろうと。そんな勝手な決意をよそに2人の女性が着席。2人ともに明らかに年上。聞くと両方ロシア人。やる気の無さを感じさせるダルい態度も共通。内1人は疲れが顔に出ているようなオバサンと言ってしまってもいいような雰囲気と見た目。思ってたんと違う。「ワカイネ!ナンサイ?」「シゴトナニシテル?」などお決まりであろう質問が続く。こちらのやる気も失せてしまったので質問に答える以外は気まずい空気が流れる。僕らを挟んでロシア後での会話がはじまる。(なんだ?俺たちの悪口か?つまらない客だとか言ってんのか?勝手にどうぞ!どうやらこのお店にはダンスも無さそうだ。早く帰ろう。)
すると2人は席を離れ、代わりに新たな2人が登場。友人の隣にはフィリピンの女性。あぁロシア人だけでは無いんだなと思っていると僕の隣に黒いドレスを着た黒いストレートロングヘアの女性。どこか妖艶な雰囲気を醸し、幼さも残しつつキッ!とした顔。「うわっ。ヤバい。直球ど真中。」そうです。この娘こそ後に僕を外国人女性の世界へ引きずり込み、僕の心を良くも悪くもメチャクチャにすることになる初めて好きになった外国人。この時友人と逆の位置に座っていたら現在の僕は無かっただろうし、このブログも始まることは無かったでしょう。乗り気では無かった友人もフィリピン女性となんだかんだで会話が盛り上がっている。こちらも2人だけの世界になったような気がしました。
彼女は20代半ばのウクライナ人。なぜ日本に来たのか?日本は楽しいか?ウクライナ人もロシア語が主要言語であることを教えてもらったりお互いの両親は元気かなど話しました。あぁ相手が異なるだけで普通の会話がこんなに楽しいものか。しかし、いつだってそう。楽しい時間は早く過ぎるもの。「お時間です。」と店長が伝票を持ってきてお開き。心配していた料金も事前の説明通り。セット+女性陣のドリンク代程度。約束どおり僕持ち。酔いつぶれた友人を横に、帰り際名刺を渡されました。そこには手書きの名前と電話番号。「レンラクシテクダサイ。」何もできなかった10代を思い出す。しかし僕はあの時とは違う。
「うん。電話かショートメールするよ。必ずね。」
とまぁこんな感じで初めての外国人彼女となる人と出会ったわけです。あぁ懐かしい(笑)。この人には良い事、悪い事、沢山勉強させてもらいました。彼女についても機会があれば書ければなぁと思います。